AGA診療で処方される薬の種類 成分名と推奨度、14院の公式表示一覧
AGA診療の料金表に出てくる主な成分は、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3つです。学会ガイドラインの推奨度は、フィナステリド内服とデュタステリド内服、ミノキシジル外用がA、ミノキシジル内服がDです。同じ成分でも「内服か外用か」「国内承認か海外製か」で扱いが変わります。
この記事は、成分名と公的な位置づけ、各院の公式表示を並べたものです。どの薬が自分に合うかは、医師に相談してください。
成分名で見る理由
クリニックの料金表は、プラン名や院独自の製品名で書かれていることが多く、名前だけでは中身が分かりません。成分名(一般名)に直すと、学会ガイドラインの推奨度や、国内での承認の有無と照らし合わせられます。
厚生労働省の医療広告等ガイドラインのQ&A(Q2-15)は、医薬品の販売名は原則として広告できないとしています。当サイトが成分名で書いているのは、このルールに沿うためでもあります。
主な成分と学会ガイドラインの推奨度
次の表は、各院の公式サイトに出てくる成分を、使い方(内服・外用)ごとに分け、日本皮膚科学会ガイドライン2017年版の男性型脱毛症の推奨度を並べたものです。
| 成分(一般名) | 使い方 | 推奨度 | ガイドラインの表現 |
|---|---|---|---|
| フィナステリド | 内服 | A | 行うよう強く勧める |
| デュタステリド | 内服 | A | 行うよう強く勧める |
| ミノキシジル | 外用 | A | 行うよう強く勧める(男性5%) |
| ミノキシジル | 内服 | D | 行うべきではない |
| カルプロニウム塩化物 | 外用 | C1 | 行ってもよい |
| ケトコナゾール | 外用 | C1 | 行ってもよい |
| フィナステリド、デュタステリド | 外用 | 項目なし | ガイドラインのCQ一覧に項目がない |
| スピロノラクトン | 内服 | 項目なし | 同上 |
| 亜鉛、L-リジン | 内服 | 項目なし | 同上 |
「項目なし」は、ガイドラインが勧めるとも勧めないとも書いていない、という意味です。推奨度の全項目と記号の意味はガイドラインの推奨度一覧にあります。
オンライン6社が公式に挙げている成分
次の表は、オンライン完結のAGA診療6社が公式サイトに挙げている成分を、五十音順に並べたものです(2026年10月7日に公式サイトで確認)。
| サービス | 公式サイトに挙がっている成分 | 国内・海外の表示 |
|---|---|---|
| eLife | フィナステリド1mg、デュタステリド0.5mg、ミノキシジル(タブレット、高濃度リキッド) | 国内・海外の表示は公式ページでは確認できませんでした |
| Oops HAIR | フィナステリド1mg、デュタステリド0.5mg、ミノキシジル5%外用。料金表にはフィナステリド1.3mg、ミノキシジル内服5mgもある | 公式内で表記が分かれています(FAQ:全て国内製造の国内承認薬/料金表:フィナステリド1.3mgは海外製、ミノキシジル内服は未承認薬) |
| AGAスマクリ | ミノキシジル(内服2.5mg・5.0mg、外用)、フィナステリド1.3mg、デュタステリド0.6mg、スピロノラクトン(内服) | 「医師の責任において、医薬品医療機器等法に基づく手続きを経て海外から適法に輸入」と記載 |
| クリニックフォア | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル内服(2.5mg・5mg)、ミノキシジル外用12%とフィナステリド0.01%の外用、フィナステリドとミノキシジルの合剤 | フィナステリドは海外製と国内後発品、デュタステリドは国内後発品と国内先発品。ミノキシジル内服と外用は海外製 |
| DMMオンラインクリニック | フィナステリド1mg、デュタステリド(0.6mg、国内製0.5mg)、ミノキシジル(タブレット2.5mg・5mg・10mg、ローション15%)、カルプロニウム塩化物外用5%、L-リジン、亜鉛 | プラン名に「国内製」と付くものと、付かないものがある |
| レバクリ | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル内服、ミノキシジル外用(5%、15%) | フィナステリドとデュタステリドは海外製と国内製。外用5%は国内製、15%は海外製。育毛プランEXのデュタステリドは亜鉛配合 |
Oops HAIRの表記の違いは、どちらが正しいかを当サイトでは判断できません。申し込みの前に、処方される薬が国内承認薬か海外製かを公式サイトと診察で確認してください。
来院もできる8院が公式に挙げている成分
次の表は、来院もできるAGAクリニック8院が公式サイトに挙げている成分を、五十音順に並べたものです(2026年10月7日に公式サイトで確認)。
| クリニック | 公式サイトに挙がっている成分 | 国内・海外の表示 |
|---|---|---|
| イースト駅前クリニック | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル(内服、外用5%) | 取得した資料の範囲では確認していません |
| AGAスキンクリニック | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル(内服、外用) | オリジナル治療薬の一部は国内未承認医薬品(韓国の製薬会社が製造、個人輸入)で、医薬品副作用被害救済制度の対象外と表示 |
| AGAヘアクリニック | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル(内服、外用)、ケトコナゾール | 取得した資料の範囲では確認していません |
| 銀座総合美容クリニック | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル(内服) | 取得した資料の範囲では確認していません |
| ゴリラクリニック | フィナステリド(1.3mg、1mg)、デュタステリド0.5mg、ミノキシジル5mg内服、デュタステリド外用(ミノキシジル配合) | フィナステリド1.3mgは「海外承認薬」、1mgは「国内承認薬」、デュタステリド0.5mgは「国内承認薬」と表示 |
| 湘南AGAクリニック | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル(内服)、外用フィナステリド、外用デュタステリド | 取得した資料の範囲では確認していません |
| Dr.AGAクリニック | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル(内服、外用2%)、フィナステリドとミノキシジルの配合錠 | 取得した資料の範囲では確認していません |
| ヘアテクト | フィナステリド(台湾製1.3mg)、ミノキシジル内服(台湾製2.5mgから5mg)、デュタステリド(国内製0.5mg)、ミノキシジル外用7% | 台湾製の薬は国内未承認で、医師の個人輸入により処方すると記載 |
内服と外用、単剤と合剤
料金表を読むときに出てくる言葉を整理します。
- 内服:飲み薬。錠剤やカプセル
- 外用:頭皮に塗る薬。ローションなど
- 単剤:成分が1種類の薬
- 合剤(配合錠):2種類以上の成分を1つにまとめた薬。フィナステリドとミノキシジルを合わせたものを載せている院がある
合剤にミノキシジル内服が入っている場合、その成分のガイドライン上の推奨度はDです。プラン名に成分が書かれていないときは、公式サイトのプラン詳細や診察で成分を確認できます。
国内承認か海外製かで変わること
同じ成分名でも、国内で承認された製剤と、海外製で国内では承認されていない製剤があります。国内で承認されていない薬は、医薬品副作用被害救済制度(副作用で入院が必要な程度の健康被害が出たときの公的な給付制度)の対象になりません。AGAスキンクリニックは、この点を公式サイトに表示しています。
承認の有無と救済制度の関係は国内承認薬と海外製の違いにまとめています。副作用が心配なときの相談先は副作用が心配なときに書きました。
処方は医師の判断で決まる
料金表に載っている薬が、そのまま処方されるとは限りません。レバクリは「既往歴や治療中の疾患、服用中のお薬がある等、医師の判断によりお薬を処方できない場合がございます」と書いています。AGAスマクリは、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルについて、未成年は服用・使用できないと記載しています。
各社の月額はオンライン完結のAGA診療6社と来院もできるAGAクリニック8院で並べています。
よくある質問
Q. フィナステリドとデュタステリドはどちらが上ですか
ガイドラインの推奨度は、どちらも内服でAです。推奨度から2つの優劣は読み取れません。どちらにするかは医師に相談してください。
Q. ミノキシジルの飲み薬を扱う院は多いですか
今回確認した14院は、いずれも公式サイトにミノキシジルの内服を載せています。ガイドラインの推奨度はD(行うべきではない)です。
Q. 「1mg」と「1.3mg」のフィナステリドは何が違いますか
各院の表示では、1mgを国内承認薬、1.3mgを海外製(または海外承認薬)としている例があります(Oops HAIRの料金表、ゴリラクリニック、ヘアテクト)。
Q. プラン名だけでは成分が分かりません
公式サイトのプラン詳細か、診察で確認できます。当サイトの各サービスの記事にも、公式に書かれている成分を載せています。
Q. 外用のフィナステリドはガイドラインに載っていますか
ガイドライン2017年版のCQ一覧に、フィナステリド外用の項目はありません。
この記事の要点
- 料金表の主な成分は、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル
- 推奨度は、フィナステリド内服・デュタステリド内服・ミノキシジル外用がA、ミノキシジル内服がD
- 同じ成分でも、国内承認の製剤と海外製の製剤があり、公式の表示は院ごとに違う
- Oops HAIRは、国内承認かどうかの表記が公式内で分かれている
- 料金表にあっても、医師の判断で処方されない場合がある